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劇場版ひらがな男子-序-のnamのレビュー・感想・評価

劇場版ひらがな男子-序-(2018年製作の映画)
2.5
「番組発!バカリズム脚本の応援上映アニメ」

当時日本テレビ系の深夜にやっていた「アイキャラ」という番組(後に結婚するバカリズムさん夢眠ねむさん共演)の企画から生まれた「ひらがな男子」というひらがな50音の擬人化キャラによるアニメ企画の映画化作品。

バカリズムさんのファンなので脚本作品という事で気にはなってましたが応援上映(共演上映)というスタイルの敷居も高くスルーしてましたがようやくの鑑賞。

キンプリなど流行っていた応援上映のスタイルをやってみた!という感じの深夜番組の企画ですなクオリティで、MMDという3Dモデルのキャラクターを動かす映像で背景などはかなり簡素、尺も60分弱とコンパクトでほぼ実験的な作品でした。

いわゆる応援上映の一方的に応援でなく、本作では共演上映と銘打っているので、劇中のキャラ達がまるでデッドプールのようにこっちを第4の壁を越えて話しかけてくる。

観客は「しむらうしろー」的な感覚で声をかけれるのですが劇場で、かつ声を出して盛り上がれる状況じゃないとちゃんと楽しめないというハードルの高さはあると思います。
当時の感想観てもパラパラとした客入りで、番組発の企画だから、そこまで簡単にファンは獲得できなかったんだなという手厳しさは感じますね。

とはいえ展開のネタバレしてみせたり、上映時間短いから早くして的ないじりなどメタ的な笑いや、そもそもひらがなを擬人化するのもバカリズムさんの単独などでのネタの1つでもあるので楽しめるエッセンスはありつつも、要素としては弱めなので全体的には中途半端に。

あくまで番組の企画の延長で応援上映アニメ作ってみましたな作品です。

ただ梶裕貴さん、藤原啓治さん、緒方恵美さん、下野紘さんなど声優陣やキャラデザはなかなかよいので広がらないのがもったいなかったこんてんつではありました。地上波の力をもってもここまでなので、コンテンツや流行りを作るのは簡単ではないと痛感します。
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