エイプリル

グッド・ヴァイブレーションズのエイプリルのネタバレレビュー・内容・結末

4.1

このレビューはネタバレを含みます

主人公自身がロックバンドを結成しているわけではないのですが、その発言や行動は完全にロックで、この映画自体も良質なロックンロールムービーでした。
The outcastsは以前から知っていましたが、グッドヴァイブレーションズのことはこの映画を観る前にはほとんど知りませんでした。むしろ当時のアイルランド情勢のことについても軽くしか知らなかったので、もっとそれらについて勉強してから観たらよかったなと思いました。
主人公のテリーが完全にぶっ飛んでて周りが大変そうだな…と思いましたが、ああいった情勢の中で意思を貫くにはあれくらい強くないとダメなのかもしれません。大混乱の中で不謹慎なことをしてこそのロックです。大手レコード会社で「これこそがカス!」って言いながらレコード叩き割りまくる悪行、人生に一度はやってみたい。
この映画はロックムービーなのでやっぱりライブシーンには力を入れてほしいところなのですが、ラストにすごく良いライブで締めてくれたので安心しました。そのおかげで映画を観終わった後の感覚も、映画を観た後というよりもライブに参加した後の充実感があって良かったです。良いライブは単なる音楽を超えた時間をくれると思っているのですが、この映画にもそれを感じました。
最後のライブでタダで客を入れまくるテリーに怒り狂うブライアン、最後の最後にはちゃんと笑顔で隣にいてくれるところ、完全にヒロインでした。ルースの株を奪っている。
劇中のBGMが終始ロックミュージックなので、耳にもとても良い映画でずっと楽しかったです。やっぱりロックムービーは良いです。
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