ちろる

母さんがどんなに僕を嫌いでものちろるのレビュー・感想・評価

3.8
重い話なのに仲野太賀君の演技がとても愛おしくて、笑えるところもたくさんあった。
虐待を描いた作品だと「愛を乞う人」はひたすら苦しくて逃げ場がなかっなけど、これは小さな光がチラチラと見える。

みっともないという言葉で遮断する母とそれを超えていく息子。

ばあちゃんがいてくれて良かった。
友達が出来て本当によかった。
僕は豚じゃない!
僕は豚じゃない!
自分を信じて愛せるのは愛してくれる、認めてくれる誰かがいる事なんだ。

笑って辛い気持ちを押さえ込む事が当たり前になっていた彼に、笑う方法を教えてくれたおばあちゃんがいたから、

ぞうさんの2番ってそうか、こんな歌詞だったのか。
子どもより親の方が優れているとは限らない。
親が子供に教えられることの方が沢山あって、
毒親でも嫌いにならなきゃいけないわけではない。

ベタな恋話とか友情ものに逃げずに、ちゃんと最後までしっかりと母親と息子の物語だったから、たくさんの感情になりながらも映画としてしっかりと楽しめて、グッと熱気持ちにさせてくれた素敵な役者陣に感謝です。
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