Inori

華氏 451のInoriのレビュー・感想・評価

華氏 451(2018年製作の映画)
3.5
原作は1953年出版の本で、作者は本の代わりにテレビやラジオという大衆娯楽が出てき始めたことに懸念してこの作品を書いたらしい。しかし人々には「政府による検閲」に対しての批判として読まれている。どちらが正しいとかではなく、人がこの話を読むことにより社会に隠れている問題を認識するという点ではいい作品なんだと思う。「本を焼く」にはたぶん色んな隠喩が含まれていると思うが、言語を規制し共通語を作ってマイノリティー言語をなくしてしまう事に対しても問いを投げかけている。

HBOムービーとしては、軽く楽しめる作品だし、メディアが批判され政府が「これが正しい」とか「あの歴史はなかった」とか言う今の時代にまたこういう作品が作られるのは当然と言えるだろう。
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