山本Q

ライトハウスの山本Qのネタバレレビュー・内容・結末

ライトハウス(2019年製作の映画)
4.7

このレビューはネタバレを含みます

予告編と宣伝ビジュアルから醸し出される異質感に鑑賞は決定。しかもA24製作。ただただ上映を楽しみに待ってた。


訳のわからなそうな映画を見行ったら訳が分からなかったので大満足。
前監督作は真面目で実直なイメージ。

今作は基本は古いホラー映画のオーマジュなのだろうか。ライティングがそうゆう感じに見えた。画角もスタンダード(かな?)だし。でも画角に関しては、部屋の狭さと灯台の縦に長い感じを表現するためかもしれない。その辺実直すぎるほど生真面目な印象。ウィレム・デフォーの顔面に下のどの角度からライティングするとぽくなるか。みたいなことを永遠とやってるんだろーな、と見える。それくらい、いい絵だった。ウィレム・デフォーの顔は多くの映画監督に愛されている。

基本的に男二人の間で起こるアレやコレやなので役者次第な作品だと思う。そのせいか二人とも楽しそう。生々しい言い合いや取っ組み合い。長回しもあるし、外連味のある長台詞のシーンも多い。
何がどうというところも無いけど、だんだんあの狭い灯台守りの建物に一緒に何週間も暮らした気になってきて楽しかった。

狂気もなかなか良かった。隠しきれない秘密が不安を呼び、過酷な環境が逃避を促し、得体の知れない人物がストレスをかけてくる。抑圧、トラブル、空腹。もう狂う他選択肢のない絶好のシチュエーションで期待通りに壊れてゆく若いの。
イイ。

ロバート・エガース監督の次回作があるなら是非見たい。
山本Q

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