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ライトハウスのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.0
ロバート・エガース監督によるホラー「ウィッチ」に次ぐ長編第2作目。
灯台守として孤島にやってきた2人の男が、外界から遮断され狂気に捕らわれていく様子を、ほぼ四角い画面とモノクロ映像で描く。
The Lighthouse (2019)

1881年7月、ニューイングランドの孤島ある灯台に、4週間の任務で2人の男がやって来る。
老齢のベテラン(ウィレム・デフォー)は、木こりだったという若者(ロバート・パティンソン)を灯台に入れず、専ら、井戸や床の掃除、屋根の修理などの雑用だけをさせ、異常な程威圧的に振る舞う。
初日から折り合わないまま衝突が繰り返えされ、ようやく4週経過。ところが、嵐のせいで船がやってくる見通しはなくなり、2人は島で孤立。食料の在庫も限られる中、酒に溺れ泥酔状態の日々が続く。
やがて若者は、ある秘密を告白。次第に狂気と幻想に捕らわれ、相手に殺意を抱く…。

"人魚"(ワレリヤ・カラマン演)
"日記"

「わしが灯りを守る。誰にも触れさせん」

「なぜ、秘密をしゃべったんだ」

「なぜ、カモメを殺すと不吉なんだ。
死んだ船乗りの魂が乗り移っているからだ」

火を奪い人間に与えたプロメテウスに、ゼウスは怒って、コーカサスの岩山に鎖でつないで、大鷲に肝臓を食わせ、夜の間に肝臓が元どおりに回復するという絶えることのない苦痛を与えた。ラストシーンなど、ギリシャ神話に出てくるプロメテウスを連想させる。
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