にょこ

ライトハウスのにょこのネタバレレビュー・内容・結末

ライトハウス(2019年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。
デヴィッドリンチとかヤンジュバンクマイエルのような悪夢系。
白黒、四角い画面の狭さから、重く閉鎖的な映像とカメラワークがじわりじわりと恐怖心を煽ります。目が離せない。

一度見て、プロメテウス神話とスモールズ灯台の悲劇を調べてからもう一度観ました。
二回観てもわからないけど。
(灯台守という役どころはアクアマンのパパくらいしか記憶にない…この作品でイメージがガラッと変わってしまった。)

ウィリアムデフォーのインタビューによるとトムは有害な男らしさだという。確かに!
(それでも編み物したり料理担当だったりもする不思議。)

トムはパワハラモラハラセクハラを延々とやってのけるのだが、イーフレイムが反抗心こそあれどそれに従い続ける。
名前を呼んでほしいなど繋がりを求め、終いにはお互いがキスに至りそうなところまで行くも殴り合いになるところなどは、男性が男性然とした自らを守る様子が見てとれる。


どこから現実と離れてしまったんでしょうか。
現実と離れるという言葉より、どこからトミーの妄想なのか?の方が正しいのかも。
酒を飲み始めてからでしょうか。
トムは海の老人、予言者、プロテウス。
トミーは英雄、プロメテウス。
ギリシャ神話に準えている以上、深く考えても無駄なんだろうけど、トミーの過去が出てくるあたり、トミーが初めから妄想している説が1番強そう。

ウィリアムデフォーとロバートパティンソンの名演で奇怪な映画を最後まで魅せてくれました。

わりとメンタルも削られるから、しんどい時間もありますが、一見の価値あり。
にょこ

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