この監督は着想を得た原案や記述にかなり忠実なんだろうなと感じる。
『ウィッチ』では魔女の民間伝承、本作は『白鯨』や灯台守の日誌。忠実というかその時代、その環境に置かれた人々の生活と信仰からその人たちが想像し得る部分までそのまま描いているような。
灯台守の仕事を徹底的なニヒリズムと捉えてそこから逃れることのできない閉塞感と窮屈さ、そのためのアスペクト比であったりモノクロームであったりとか気持ちに余裕のできそうなものは排除されている。
ただこの人間が狂っていく系にしては特に目新しさがなく、、、
画角を狭めたことでより美しい宗教画ショットにはなったにしても、今回は映像よりもアンビエントノイズの秀逸さが際立つ。
