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クレアのカメラのtigerpantsのネタバレレビュー・内容・結末

クレアのカメラ(2017年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

南仏での映画祭の真っ最中、マニ(キム・ミニ)は、所属の映画配給会社の女社長(チャン・ミヒ)から突然「クビ!」を言い渡される。帰国まで浜辺でダラダラとしていると、音楽教師のフランス人女性クレア(イザベル・ユベール)と遭遇。二人は意気投合し、趣味のカメラでクレアが撮影した写真を見せてもらう。そこに映っていたのは、女社長と(最近、自分が火遊びをした)映画監督の姿だった。

突然の解雇の理由を悟ったマニだが、当の映画監督もまた、女社長との長年の腐れ縁を精算したがっていた。マニは解雇を告げられたカフェに戻り、クレアのカメラに収められる。映画祭最終日、期間中の事務所をテキパキとした動作で撤収するマニの姿を見せて、映画は唐突に終了する……

実際のカンヌ映画祭に招聘されていたキム・ミニとイザベル・ユベールを現地で捕まえ、数日間の撮影で作りあげた、1時間前後の小作。

いかにも思いつきで撮り、編集された雰囲気ではあるが、(劇中の)映画監督が(キム・ミニ扮する)マニに向かって「そのホットパンツはなんだ! そんな売女みたいな格好で出歩くな!」と、急にキレ出すシーンが出色! 監督自身の(できれば露呈したくない)内面性=〝気持ち悪さ〟が、ここまであからさまに描出される映画も珍しい。というか、恥ずかしくないのだろうか?(ないのだろう)。

(映画本編の出来/不出来とは別の次元で)凄い、すごすぎる……。
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