個人的には超おすすめだ。
薬物にまつわる刺激的な話は興味深く、社会階級との関連、スポーツ業界と広範に渡るテーマが一つの薬に集約されていく明確な語り口。
さらにADHD、注意欠陥多動性障害についての認識など、病気の認定とはなにか、薬を飲むべきか否かと、こちらに問いかけてくる切り口も鋭い。
本作の主題となるのは『アデロール』
覚せい剤と同じ成分、アンフェタミンを含有しているADHDの薬。
映画【レクイエム・フォー・ドリーム】を観賞した事のある方ならご存知かもしれない。
海外では知らない人は居ないくらい、ある意味万能の薬だ。
個人的な意見としてだが、薬を飲むのは悪いこととは思わない。処方箋が必要とはいえ合法なんだから。
むしろ本作でもあげられている 映画【リミットレス】のように、能力が向上し最終的に副作用さえなくなるような薬があれば、進んで購入したいくらいだ。
ビートルズやニルヴァーナもこの手の薬についた歌を歌っている。
それ程海外ではポピュラーな薬がこの
『アデロール』なのだ。
本作品はスマートドラッグを意気揚々と服用していた人達が、副作用に悩まされて後悔するところまでを描いている。
至って普通の人達だ。
良いところばかりでなく、ダウナーな事にも触れている。
要らぬ知識ではあるかもしれないが、心理学と薬学に興味のある自分にはとても興味深く貴重な知識を得られた作品だった。