ちろる

蜷川幸雄シアター2「身毒丸 ファイナル」のちろるのレビュー・感想・評価

4.2
藤原竜也さんのデビュー作。
私がこれを映像で初めて観たのは確か中学生の時だったかな?鼓動が止まらず、観てはいけないものを観た感覚に襲われた!
なによりも藤原さんはもちろんのこと、白石加代子の存在感めちゃ強烈で忘れられず再鑑賞させてもらいました。
映像を通してあんなに衝撃なんだからこれを舞台で生で観た人はどんなだったんだろう?
観た当時はなんも考えないです衝撃だけを享受したけど、2度目で観た時に初めてこの話に大元のものがあるのだと知った。
「俊徳丸伝説」と呼ばれるその話には毒々しさは特にない。
仏教的で教義的な要素があったこの伝説を大胆にも取り払った折口信夫さんの『死者の書 身毒丸』を舞台版として発展させたのが寺山修司率いる「天井桟敷」だったという。
生演奏オペラなどを用いてなかなかエキセントリックだったというそれを演出家蜷川幸雄さんが1995年、(武田真治さん版).そして1998年に発表したがまさか15歳の美少年のデビュー作がこの衝撃作って・・・
少年ならではの初々しさと妙な色っぽさ、ベテランの白石さんの存在感にかき消されない激しい演技は必見です。
公演当時はどのくらい話題になったんだろうか気になりますが、間違いなくここでよ経験ががあってのいまの藤原竜也さんなのかもしれませんね。
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