荒野の狼

劇場版 仮面ライダーアマゾンズ Season1 覚醒の荒野の狼のレビュー・感想・評価

3.0
「仮面ライダーアマゾンズ」のシーズン1は2016年に全13話のAmazon Prime配信シリーズとして制作されたものだが、「劇場版仮面ライダーアマゾンズSeason 1覚醒」は、これを99分にまとめたもの。私はオリジナルのシリーズを短縮版した形でTV放映されたものを視聴した。本作はライダーが駆除半の仲間を砂浜で救出に入り瞬く間に敵を倒すシーンや、それにかぶるタイトルバック、旧アマゾンのジャングラーを思わせる専用バイクの登場など、いくつかはヒーローものらしいワクワクさせるシーンはある。ところが、シリーズ全体に暗く残酷な印象があり、敢えて劇場版を見るモチベーションがなかった。ところが2024年のTVシリーズ「仮面ライダーガッチャード」のレギュラーで悪役「クロト―」を演じる宮原華音が本作に登場していたということであったので劇場版を視聴した。ガッチャードでは、多彩な蹴りの素晴らしいアクション見せている宮原だが、本作では、前蹴りと中段の回し蹴りとナイフアクションで、実践的なのかもしれないが華麗さはない。アマゾンズを最初に視聴した当時も、宮原のアクションにキレはなく、生身の人間が怪人と闘えるほどの説得力は乏しい印象であった。一方、ガッチャードの「クロト―」のアクションは、何度も繰り返し見たくなるほどの華麗さ、スピード、力強さを兼ね備えて演技も迫力十分。そうした下地があって本作を見ると、ライダーファンとしては「クロト―」の修業時代なら、強さも納得してしまう。本作では生身の人間としてのアクションシーンは宮原がもっとも多く、ファンには嬉しく、この作品から、大変な成長を遂げた現在の宮原には驚きである。
なお、特撮・ライダーファンには、仮面ライダー龍騎(2002年) - 由良吾郎 役の弓削智久のゲスト出演、セーラームーンの沢井美優の出演も嬉しい。
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