matchypotter

ONE PIECE ワンピース THE MOVIE オマツリ男爵と秘密の島のmatchypotterのレビュー・感想・評価

3.5
これ、細田守監督なんだ。
だから、絵のタッチが彼っぽい。
ワンピースなんだけど、彼っぽい。不思議。

島の雰囲気やギミック、少し残酷に徹してる話の展開や物悲しさ、キャラクターの真に迫る感じ。

いつもの劇場版っぽいお祭り感的などんちゃん騒ぎもあるにはあるけど、“旅の仲間”というテーマを結構えげつなく描いてる。

オマツリ男爵、謎の男とその一味。
勝負に勝てばVIP待遇を約束されるというその勝負に乗るいつもの麦わら一味。

冒頭の“金魚すくい”。
これはなかなかダイナミック。豪快な描写で引き込まれる。
その後の“輪投げ”もしかり、勝負に関してはスピード感も疾走感も臨場感もある。

一方の話の展開。
オマツリ男爵とその一味の“曰く”、なにやら島の崖のてっぺんに聳える謎の物体、島にひっそり息を潜めてる人たち。

この辺がちょっとずつちょっとずつ出てきては島と男爵たちの過去を引き摺り出してくる。

オマツリ男爵の真の目的、島に居座る理由がわかり、麦わら一味が1人、また1人と忽然と姿を消していき、、、、からの展開。

後半は重厚感。
テイストがもはや少しホラーに近い。

細田守的なタッチもあって、麦わら一味がいつもよりもシャープでスタイリッシュなので、この物語の衝撃をより尖った感じに後押ししてる。

オマツリ男爵だし、いつもの感じで揚々と観始めたらかなり恐ろしい展開が待ち受けてる細田ワールドのワンピース。

個人的にはこれはこれであり。
でも、他の作品でそこまで描かないとこを描いててちょっと怖い。
matchypotter

matchypotter