オカ

翔んで埼玉のオカのレビュー・感想・評価

翔んで埼玉(2018年製作の映画)
4.4
おバカそうなB級映画だとあなどって見られそうなルックスだけど、これがめちゃくちゃ面白い。
原作の漫画も相当インパクトがあるので何となく内容は知っている人が多いだろうけど、おそらくちゃんと読んだことがある人はそんなに多くないだろうし、自分も読んだことはなかった。
観て思ったのはこの映画、もしくは原作漫画はストーリーがめちゃくちゃ面白い。埼玉disではあるんだけど、安易なあるあるネタの羅列のようなお話ではなく、「埼玉県民が虐げられている」という設定の上にストーリーを展開させる。
この設定を活かすセリフやシーンの発想が面白いのだ。
だから原作が面白いというのは納得がいく部分なのだけど、それを映画にする上で面白くするのはなかなか難しいと思う。
コメディ的な要素を強めようとしてあからさまにギャグ漫画っぽい演出とか顔芸みたいなのを入れすぎると、ニセコイみたいな激寒で1シーン足りとも笑えないクソ映画にもなりかねない。
この映画ではそういう安易でしょうもない笑いの取り方はしない。あくまで正面から、大真面目にやり切る。だから面白くなるんだと思う。
この辺は『帝一の國』と似た面白さではないかと思う。
正直、島崎遥香とかブラザートムが出てくる現代のシーンはいらないんじゃないかと思うタイミングもあったけど、エンドロールまで楽しませてもらえたしトータルで見れば大満足。
とても良質なエンタメ映画。
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