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幸福なラザロのucandoitのレビュー・感想・評価

幸福なラザロ(2018年製作の映画)
4.5
2018年 アリーチェ・ロルヴァケル監督・脚本

強欲な公爵夫人(ニコレッタ・ブラスキも流石に老けました)の下、山間でタバコを生産する小さな村は貧困に喘いでいる。実は村人の無知を良い事に公爵夫人や悪徳監督官は村人を違法に搾取し続けていた。義務教育がある事も知らされない彼ら。そんな彼らからも都合よく使われる青年ラザロ。疑う事を知らない聖人ですね。そんな彼を中心とする寓話的で社会的で宗教的ファンタジー。必ずしも聖書に忠実ではない創作のようです。
教会から追い出された彼らを音楽だけが追いかけて来る。
じわっと良い映画。ポン・ジュノのお勧め。


ネタバレの備忘録

バカ息子の悪戯から公爵夫人の悪事はバレて没落。村人たちは街へ向かうが教育もない彼らは何十年経っても社会の低層で違法行為に手を染めている。そこへ行方不明だったラザロが昔通りの菅現れる。世事には疎いラザロは悪事には役に立たないが皆が失った自然の知恵で皆を驚かせる。

ラザロは偶然、バカ息子に出会うが彼は落ちぶれて詐欺師になっていた。全ては銀行のせいだと言う言葉を素直に受け入れて銀行に公爵家の財産を返すように頼みに行くラザロ。しかし強盗と間違えられ袋叩きに。消え行く肉体から抜け出す神の使いのオオカミは山に帰って行く。
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