なちゅん

幸福なラザロのなちゅんのレビュー・感想・評価

幸福なラザロ(2018年製作の映画)
4.3
人を疑うことを知らず、ただ与えられた役割を淡々とこなし、善悪という二極の概念すらない青年、ラザロ。人はそんな彼を軽んじ、搾取する。
ゆったりとした時間の中で、物語は大きなうねりを見せる。その激動の中にありながら、ラザロだけは物理的にも、時間的にもその場にとどまる。

閉鎖的な環境ゆえの残酷さは、村でも都市でも変わらない。そこに何年もの隔たりがあったとて、結局人は変わらない。
純粋すぎる美しい涙が脳裏に焼き付いた。
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