ロク

ブラック・クランズマンのロクのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.0
スパイク・リー監督が黒人差別が色濃く残る1979年のコロラド州コロラドスプリングスを舞台に地元警察初の黒人警察官として採用されたものの職場の白人警察官から冷遇され続けていたが所長へ直談判し潜入捜査官となった主人公が新聞に掲載されていた白人至上主義集団KKKのメンバー募集広告に黒人差別主義者の白人になりすまして電話し入団面接まで取り付けてしまったことから始まる実際にあった前代未聞の潜入捜査をデンゼル・ワシントンの息子であるジョン・デヴィッド・ワシントンとアダム・ドライバー共演で描いたノンフィクションドラマの会心作!!黒人である主人公はKKKに潜入することは出来ないため同僚の白人警察官を身代わりとして潜入させたらコイツが黒人と同じくKKKに嫌われているユダヤ人だったことから一気に危険度が増しちゃったり過激なブラックパンサー党の連中も絡んできちゃったりとメチャクチャな展開になっていく話をスパイク・リー監督はお得意の過激な笑いを散りばめつつ描いているんだけれど流石スパイク・リー監督ラスト10分間に渡り黒人が置かれている現実や人種間の差別により引き起こされる悲劇を描くことで人種差別問題に対して理想を語るのでは無く1人1人が現実を見据えて問題を解決する糸口を見つけていくべきであるということを我々に突き付けてくれる深い作品となっていました。個人的にはアカデミー作品賞はグリーン・ブックではなく本作に与えるべきだったと思いましたね。
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