勝ったのは農民だ

ブラック・クランズマンの勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

【訳わからんが、面白い‼️】

恥ずかしながらスパイク・リー監督作品は初鑑賞です。代表作の『マルコムX』や『ドゥー・ザ・ライト・シング』は、「良いんだろうけど、難しいんだろうなぁ」ってイメージで、今までちょっと手が出せなかったタイプの作品の監督でもあります。

だから、彼の他の作品が自分が好きかどうかはまだ分かりませんが、スパイク・リー作品ビギナーの自分が初めて観る作品としては、今作は大当たりでした。💮

先に結論から言うと、自分は今作は大好きです。♨️


社会派エンターテイメントとしてしっかり面白いし、社会問題の提起も含めた後味の悪い余韻もしっかり残る映画です。


でも正直、知識不足で分からない部分も沢山あります。🤔
それがしっかり理解できたら、もっと好きになれてスコアももっと高くなったかもしれません。


だから「他のスパイク・リー監督作品を観たい」というより、「今作に出てきた知らない言葉や、アメリカ人種差別の歴史などを深く掘り下げて知りたい」って感じです。🇺🇸



スパイク・リー監督が何かのインタビューで「彼を尊敬している」と答えた記憶が残っていたせいか、なぜか自分は黒澤明の映画を観たような気分になりました。🇯🇵

ハッピーエンドかと思いきや、最後は「人や状況はそうそう簡単に変わらねぇよ」って冷水をぶっかけられたような『生きる』を思い出しました。


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【キャスティング】

・デンゼル・ワシントンの息子のジョン・ディヴィッド・ワシントン。
憎めない良い奴ですね。今作は軽妙な印象を受けましたけど、もっと他のいろんな役も見てみたい気がします。😄


・アダム・ドライバーは、やっぱり好きですね。filmarksを始めてから『沈黙〜サイレンス〜』『パターソン』を観てどっちもすごく面白い作品でしたけど、今作の彼も好きです。
アメカジの服装が似合いますね。


・あとフェリックスの奥さんのコニー夫人。

アシュリー・アトキンソンという方が演じていますが、彼女の頑張る姿は滑稽ではあるんですけど、ちょっと可哀想にも思えるんです。🚘

「今までずっと旦那さんの役に立ちたくても役に立ってなかった人が、ここぞとばかりに頑張ってたけど失敗に終わってしまう」ってのは、やっている事こそすごく問題なんですけど、悲しみがあります。😢

彼女がポストの中に爆薬が入らないで焦る様は滑稽なんですけど、もしポストに入っていたら大惨事でした…。💣😅


・そして劇中でもう1人いる太った俳優さん。
ポール・ウォルター・ハウザーって役者さんがKKKメンバーの1人:アイヴァンホーを演じています。
自分は『アイ、トーニャ 史上最大のスキャンダル』⛸を観て彼を知ったんですが、あの映画と今作とで彼のキャラクター像はほとんど一緒です。
太ったポンコツな悪人を演じさせたらこの人は最高ですね。🤣
クリント・イーストウッド監督の次回作にも出演するそうですね。嫌でも注目してしまう俳優さんです。


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【ちゃんと理解出来るアメリカ人が羨ましい】🇺🇸

無知な自分には理解出来ない点が多すぎます。🤷🏻‍♂️

ただ、映画の話が絡むこともあり、雰囲気だけで面白いです。😄

まず予告編にもある、
「俺は〇〇が嫌いだ。〇〇も〇〇も〇〇も嫌いだ。だが、なんと言っても○○が1番嫌いだ。」の部分は『ダーティ・ハリー』のオマージュだと思いましたけど、そんなのばっかりなんでしょうね。😅

主人公のカンフー好きが垣間見えますが、『燃えよドラゴン』がブームだったんでしょうかね❓


それに途中の会話で、『クレオパトラ・ジョーンズ』やら『コフィー』やら、色んな映画名が矢継ぎ早にポンポンと出てきますが、名前も内容も全く知りませんでした。



そういう知らない・分からない点ばっかりですけど、ちゃんと潜入捜査モノ・スパイ映画としてのスリルもありますし、随所に笑える部分もたくさんあって飽きません。🕵️‍♂️


それに、テレンス・ブランチャードさんの音楽。
スパイク・リー監督作品の音楽を多く手がけてきた方らしいですが、彼の音楽がすごく好きで、音楽の盛り上がりで自分はオール🆗みたいなところもあります。🎼

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【トンチンカンなことを言うようですが…】

疑問点は、

・KKKのメンバーも普段どうやって収入を得ているのか?地道な布教活動をしてるようには思えない点

・無理にユダヤ人のフリップを身代わりにする必要性はないし、他に適役がいなかったのか?

・電話で声の違いは分からなかったのか?📞

などありますが、



《そもそも黒人やユダヤ人がなんであそこまで嫌われて、差別され続けてきたのか?》

も、自分には理解出来ません。🤷🏻‍♂️

黒人差別は「今まで奴隷として扱ってきたから」、とか「肌の色が気持ち悪いから」とか、

ユダヤ人は「ユダヤ人(ユダ)がキリストを裏切ったから」とか、「体臭が嫌いだから」とか、

それぞれ色んな理由はあるんでしょうけど、正直、100人中100人が同じひとつの答えが言えるような、はっきりした理由はないと思うんです。


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【「映画ってすげえ‼️」って改めて思います。🎬】


おそらく差別っていうのは、多くの人がそういう考え方を昔から自然と植え付けられていて、

そして、その差別の波及には「映画」がひと役買ってきたんだと思います。

KKKの集会場での映画鑑賞がそれを象徴していますが、


「映画によって世間の人々の意識を変えていこう」って考えは、奇しくもスパイク・リー監督が今作を作ったことと全く同じだと思います。

『ジョーカー』とかも意味は違いますが、そういう側面はあると思います。🃏

「映画によるテロ行為」は、自分は全然嫌いじゃありません。

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【やっぱり、アメリカ映画も捨てたもんじゃないです】

このfilmarksでも『ドリーム』『フルートベール駅で』『デトロイト』、『インビクタス』とか、ある程度観てきて、どれも好きですけど、おそらく今作は今まで観てきた中では1番難しいけど面白い作品でした。

やっぱり、差別を描いた映画が定期的に作られ続けているってことは、それを作りたい製作者も、それを観たい観客も沢山いるんでしょうね。

あと『グリーン、ブック』もいずれ必ず観ます。🍗🥤


やっぱり、こーゆーアメリカ社会における問題提起をした映画こそ、

「日本よ、これがアメリカ映画だ‼️」🇺🇸

ってキャッチコピーで売り出して欲しいです。


PS:

2019年11月11日

鑑賞した『グリーン・ブック』のスコアと同じに変更しておきます。