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ブラック・クランズマンのmocaのレビュー・感想・評価

ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)
3.6
黒人差別が依然残る1970年代のアメリカが舞台。
黒人の新人警察官とユダヤ系警察官がタッグを組み、それぞれ電話係と潜入係と二人で一役を装いKKKに潜入捜査をするお話。

結構重い題材を割とライトな描き方をしている印象を受けました。
ライトと言う表現が正しいのか分からないけど笑える部分もあったり差別問題の映画としては重々しい映画ではなかったです。

KKKの最高幹部にthat's 70s showのトファーグレイスが出てきた瞬間は吹き出しそうになりました笑

事実として、未だにある黒人差別の社会への痛烈な批判映画であるのは分かりますが、唐突なトランプ大統領への批判は少し眉をひそめてしまいました。
映画が人に与える影響力をテーマにしている映画だからこそなのでしょうか。
黒人を差別的に扱った昔の映画の映像も多く見られ、映画が人に与えた悪い影響も語られています。
本作のKKKも差別的な映画を見て歓喜する。
一方で主人公の黒人警官が作中で語る映画は、黒人ヒーローのアクション映画では白人が悪役になるもの。
そして主人公はアジア人のカンフーのジェスチャーをしたりと、映画の影響もあってか、ある意味で全ての人が他の人種に対して何らかの偏見や固定概念を持ってることをこの映画は敢えて示してるように感じました。
この監督が意図した映画の影響力を考えると成功したんじゃないでしょうか。
政治批判はさておき映画としてはかなり面白かったです。
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