キングボブ

存在のない子供たちのキングボブのレビュー・感想・評価

存在のない子供たち(2018年製作の映画)
4.8
こんなに胸を締め付けられる作品は他にない。12歳にして自分を産んだ罪で両親を訴えるゼイン…そんな悲しい現実があるだろうか。
テレビの生放送で世の大人に訴えるシーンは涙なしでは見られず、レバノンだけではなく全世界の人間に言えることだろう。

監督も言っているように、今作はゼインがいなければこんなに素晴らしいものにはならなかっただろう。これが演技だとするならば、凄まじい才能の持ち主だろうが、同じような境遇ということで表現できた表情、セリフ、行動だったのだろう。ゼインとヨナス、映画の中でこんなに愛に溢れた一歳と十二歳は見たことがない。

このような現実が未だに世界で起こってると思うと本当に悲しくなるが、決して目を背けてはいけない問題であり、今作は全人類が見るべき映画である。
ナディーン・ラバキーの作品は今後も注目していきたい。

5/14追記
BDにて再鑑賞。
ゼインやヨナスのような子供たちの未来が、本当に幸せでありますように。
ラストの笑顔にまたしても涙腺崩壊。
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