カカオ

こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話のカカオのネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。おもしろかった!
彼と同じ病ではないものの肉親に重度の身体障がい者が居り、出来るかぎりの介助をしている状況なので勉強になる部分がたくさんあったな〜
自分ひとりで動けないもどかしさのなかで、あれだけまわりを明るく楽しませられるってすてきだ。ほんとうに尊敬する。
あの遠慮のなさが、やってあげる/してもらう、にある壁を薄く低くしてるのかなと思ったり。
きっと世のなかにはさまざまな介護のやりかたがあるけれど、当事者として見習いたいところがあって、物語としてもドキュメンタリーとしても学びとしてもすごくよかった。

あと、ライトながら障がい者と性も描いてるのが、おお!となる。
プライベートなことだからタブー視されやすい面でもあるし、本人とそのまわりもなかなかおおっぴらにはしにくい部分だもんね。
みんなあけっぴろげにすべきというわけじゃなく、明かせるひとは公表していけばいいし、わたしたちはそれを指さして笑ったり蔑んだりするものでなくなればいいなと思う。ほぼかならずついてまわるんだし、性を無いものにできないのは障がいの有無を問わないじゃん。
だけど、序盤にボランティアのひとたちにジョーク混じりでセクハラ発言しまくってんのがずっと引っかかってて、あのエピソードがガチならそれを愛嬌にするのは違くない? 特別視しすぎだろ〜にはなった。

でもどんどん好きになっていくんだよな。
たった一面だけじゃなく、いいところも悪いところも全部ひっくるめて人間だもんねとかなんか考えさせられて、あ〜これが鹿野さんマジックなのか……とか余韻に浸りながら思ったりしてね。
本買って読も!さっそくカートに入れました。笑
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