ぶちゃ

機動戦士ガンダムNTのぶちゃのレビュー・感想・評価

機動戦士ガンダムNT(2018年製作の映画)
4.5
ガンダムシリーズにおいて、「逆襲のシャア」から「F91」間における技術的格差問題というのは個人的に長年の疑問点であった、「逆襲のシャア」において大気圏に引き寄せられたアクシズ(宇宙要塞)を押し返すほどの"サイコフレームの力"。

それがその後のシリーズにおいて、一切利用されないのはおかしく、また「ガンダムUC」においても、説明しきれない、ただ風呂敷をさらに広げただけ感が、否めなかった。

しかしながら今作はUCと異なり、ガンダム的王道を踏襲するだけではなく、「逆襲のシャア」を具体的にオマージュし、富野由悠季的な生命哲学を具象化することで、サイコフレームの力問題に一区切りつけ、ミッシングリンクになることができたと思う。

しかしながら、"クトゥルフ神話"のように様々な作り手が織りなすガンダム世界において、今作の圧倒する力を誇るフェネクスのその後を仕立て役の富野由悠季自身が、∀や独裁者パック等、それ以上のトンデモメカを出してとどめを刺してしまっているのが難点か。

追記
最近テレビでやってるから再視聴したけどやっぱり好き、死んだ後魂の集合体になるという新しい世界観、それだけで非業の死を遂げた過去作の登場人物らが救われる物語だと思うと、胸が熱くなる。

ヨナが庇護欲くださいな、弱っちい主人公なのもガンダムというか富野由悠季の系譜らしいなと。
ぶちゃ

ぶちゃ