猫

読まれなかった小説の猫のレビュー・感想・評価

読まれなかった小説(2018年製作の映画)
3.8
開始時間だけを確認しチケット購入、
その後に上映時間が189分ということに気付いた(-_-;)

最初、息子が本当にキライで
田舎出身の若者によくある話なんだけど
自己顕示欲が強くて、ナルシストで、上から目線で、本当にイヤな奴で……
でも、ラストでは全く表情が変わってるんだよね。これが俳優の凄み?

観ていると監督の(たぶん体制や宗教に対する)イライラが、これでもか!と伝わってきて、
トルコの内政を知らない私は想像するしかなかった。
息子とその街について物凄く丁寧に描いていて、だからの長さなんだけど、
映像は美しいし飽きない。
講釈会話が難しくて長くて、意識を失いそうになるけど
堪えて画面を追っていくと
息子の焦燥感、母の無情感、父の生き方が伝わってくる。
金にだらしない人を私はキライなんだけど
最後で帳尻合わせ。
父はずっとああいう生活がしたかったんだろうな……
何が息子の表情を変えたのか?
大学出ても勤めるとこがない社会って
ホント辛いよね、って
自国のことも憂うよ。
猫