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天国でまた会おうのnamのレビュー・感想・評価

天国でまた会おう(2017年製作の映画)
3.8
「フランス映画らしいアーティスティックな世界観で送る復讐劇!」

第1次世界大戦後のフランスを舞台に国に復讐を誓ったアルベールとエドゥアール2人。

エドゥアールは戦場で顔の半分を失い、自由に喋る事すら出来なくなってしまう。序盤こそ戦争の痛々しさや悲壮感が漂っていたが、喋れなくなったエドゥアールを理解し、通訳できる少女が現れて復讐に向けて動き出してからは徐々に明るい雰囲気になっていきます。
さらに顔が失った事でまるでオペラ座の怪人の如く常に仮面を付けることになったのですがエドゥアールは自身の美術の才能から自作で色んな仮面を制作し、シーンや状況によって使い分けてます。
この辺りのアーティスティックな演出が実にフランスぽい印象で明るい印象さえも抱かせてくれます。

そんなミステリアスなエドゥアールに巻き込まれていくアルベールは妙に人間臭くついつい感情移入してしまう親近感があり、2人のバランスがとてもよいです。

そして復讐劇を軸にしながらも家族や恋愛要素も入れ込んでおり、派手な展開はないものの幻想的な音楽や画面の華やかな美術など観続けてしまう魅力がありました。
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