daiyuuki

坊ちゃんのdaiyuukiのレビュー・感想・評価

坊ちゃん(1980年製作の映画)
4.0
明治の世。坊ちゃんは親ゆずりの無鉄砲で気性が激しく、まがったことは大きらいの熱血漢だ。東京物理学校を卒業した坊ちゃんは、数学の中学教師として四国・松山へと赴任していった。そこにいたのは、タヌキのようにずるそうな校長、にやけた教頭の”赤シャツ”、おベンチャラ画学教師の野ダイコ、うらなりのように青白い古賀先生、そして豪快数学教師の”山嵐”であった。そんなある日、坊ちゃんは偶然出会った美人・マドンナに恋するが、マドンナは古賀先生の許嫁だったことが分かる。ところが、古賀先生の窮状に付け込んだ教頭の赤シャツが、古賀先生とマドンナの仲を引き裂きマドンナを自分のものにしようとしていた。赤シャツの汚い策に義憤に駆られた坊っちゃんと山嵐は、赤シャツ一派に天誅を下そうとする。
夏目漱石の代表作を、当時フジテレビで放映されていた「日生ファミリースペシャル」の一作としてアニメ化した作品。
キャラクターデザインを「ルパン三世」のモンキー・パンチが、演出を「あしたのジョー」の出崎統が担当していることもあり、躍動感のある痛快な仕上がり。
坊っちゃんと山嵐の友情、坊っちゃんと坊っちゃんに憧れる生徒の一人の交流、坊っちゃんと山嵐が赤シャツ一派を退治する痛快さと、原作のエッセンスを凝縮したアニメ版。そんな中にも、坊っちゃんと山嵐と古賀先生3人で送別会をするシーンのように、沁みる名シーンが入っているのがさすが。
daiyuuki

daiyuuki