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タロウのバカのkiritoのレビュー・感想・評価

タロウのバカ(2019年製作の映画)
3.8
【いきる いのる しぬ】

「ピストルじゃん・・・やべぇって」

菅田将暉が出演していながら、菅田将暉の存在感をかき消すかのような演技。
YOSHI君。初見ながらその演技力の高さに息をのんだ。

主人公タロウは一度も学校に通ったこともなく、戸籍もない少年。
タロウにはエージとスギオという友達がいて、3人で世界は常に完結していた。
そんなおり、あるチンピラからけん銃を奪った事で3人の世界が変わっていく・・・

これは痛みだ。
青春時代という綺麗な文言で片付けられない闇がそこにあった。
しかし彼らは生きることに必死で、周りのことを考えられない。

特に学のないタロウは「やりマン」の意味もしらず、ベンチに座っているおばちゃんにその意味を聞いてしまうほど。

発達障害や多動性の人物を取り入れながら、3人の世界が回っていくこの図がまた良かった。
しかし何といっても、タロウ役のYOSHI君の狂った演技が見もので、この子は今後化けそうだから密かに活躍を期待してしまう(新人賞はこの子だったのでは・・・)
※しかし改めて検索してみて気づいた。ああこの子テレビでも生意気なあの子か・・・
それは確かに賞はあげないかも汗

アメリカンニューシネマ的エンドは嫌いじゃない。

2020.3.10
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