テーマがテーマだけに意欲作であること事は間違いないと思うが、その成功には作り手の相当な共感が不可欠で、それがないと観る側は物語の世界に没頭できないまま退屈な時間を過ごすことになる。
本作はまさにその典型ではないだろうか。少なくとも個人的には全く良さが分からなかった。
一番致命的だと感じたのは、こういう雰囲気の映画だと本来であれば土地の力が作品を助けてくれるのに、撮影現場化してしまっていること。
だから役者と土地の間に親和感がなく、そこで人が動いて喋っているだけの、ただの場所になっている。
早送りしようにもムダにせりふが多いのでそれもできない。
ラストの陳腐な脳内映像も？？？の連続だったが、それに輪をかけて後日談がまた…。
