ぶちょおファンク

search/サーチのぶちょおファンクのネタバレレビュー・内容・結末

search/サーチ(2018年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

序盤★2.5 中盤★2 終盤★2

良い点
◯最初はWindowsだったがMacも出てきて身近に感じた。(Mac一筋なもんで)
つまりここをWindowsだけにしてもMacだけにしても観客の共感性という面では弱くなり、その辺をも見越した作り手の工夫。

残念な点
●冒頭での家族の歴史はとても良いのだが、成長する娘マーゴットの配役が途中似てなすぎて…。
●画面構成にこだわりすぎた分無理がある。
●“供述”だけでしかないのでラストは「…でしょうね!けど良かった!」くらいにしか思えなかった。


☆総評
面白い試みの“画面”ではあるが、長編でこれを押し切られるのはツラかったし、まだパソコンとケータイ画面だけなら統一感はあるが(捜査官がわざわざビデオ通話をする…)、警察の取調室のカメラ映像まで…っというのは…。
(一応QuickTimeにてパソコン上で再生されてはいましたが…)

前に街中の“防犯カメラ”映像のみで構成されたエンタメ映画を観たことはあり、それは“監視社会”への警鐘、“時代”が産んだものとして興味深かった。

チラッと見たら『アンフレンデッド』ってシリーズが先にこういう試みをしており完全な“亜流”だったのか…!


今作では“インターネット”及び“SNS”から浮かび上がる“現代社会”の、そして“親子関係”の光と影を描きそれなりにまとまってはいましたが、そこまで高評価するほどでもないな…というのが正直な印象。

そこも含めて制作者の意図かも知れないが、結局この父娘はパソコンの“画面上”という1枚フィルターのある映像世界でのハッピーエンドでしかないのも自分の感動(面白さ)が薄れた要因。

最後くらいは普通のカメラ映像で“現実”のふたりの微笑ましいシーンを撮り映し出しても良かったのではないかと思うし、それが“映画”というエンタメでもあるので、パソコン画面で終始するのはクリエイターとしては評価できても“映画監督”としては評価できない。


2021年141本目(+短編7本)