HIRO

真実のHIROのネタバレレビュー・内容・結末

真実(2019年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

「AからCによってBになる」という枠で考えて、
最初は、自分のキャリア第1と思ってみても心のどこかで娘のことが気になる母親と、側から見ればキャリア第1に見える母親に自分の家族が幸せだということを示したい娘の対立状態。
ある執事が気を利かし、母親を責める言葉を残して辞めることで母親が執事に謝ざるを得ない状況を作って、素直ではない母親が娘に謝罪の台本を頼むことを皮切りに、母親と娘が心理的にも物理駅にも距離を縮める機会を2人に提供する。
その結果、母親が娘に本音を伝えることができ、2人の人間関係のわだかまりが解ける。
という物語だと解釈すると、
(勝手な自分の主観と「都合のいい記憶」が邪魔をした解釈だとは思いますが…)
執事のとってもさりげないけれどとてつもなく大きな優しさが素敵だな…、
と感じました。

フランス人の会話のテンポ・皮肉・冗談が、とても新鮮で素敵に思えた。
そんなフランス文化を映画に反映させる監督の努力と鋭い観察眼に、とても心を動かされました…。

執事の大きな優しさや監督の素晴らしさは、「相手を知り、その状況にあった行動を起こす」意識が必要だと思い、
今後そんな意識を頭の片隅に置いて生活していけたらな…と感じます。
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