ユースケ

ゴーストライダーのユースケのネタバレレビュー・内容・結末

ゴーストライダー(2007年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

芸名をルーク・ケイジ(パワーマン)から引用し、息子にカル=エル(スーパーマン)と名付け、「アメコミ・ヒーローを演じるために役者になった」と語るアメコミオタクのニコラス・ケイジが、ティム・バートン監督の【スーパーマン・リボーン】とデヴィッド・フィンチャー監督の【ハードボイルド】のポシャりを経て、遂に手に入れたアメコミ・ヒーローの実写映画。左腕に刻み込んだゴーストライダーのタトゥーは伊達じゃない。

…と言いたいところなのですが、ニコラス・ケイジのやる気は完全に空回り。ゴーストライダーの能力に振り回されているとはいえ、言動も行動も支離滅裂。せっかくメフィスト役にピーター・フォンダ、ゴーストライダー1号役にサム・エリオットをキャスティングして醸し出したウェスタン風味も台無し。ダーク・ヒーローを描くのであれば、スベりっぱなしのギャグもエヴァ・メンデスとの薄っぺらい恋愛も不要だと思いました。

みどころは、ゴーストライダーに変身途中のニコラス・ケイジの顔芸と【Ghost Riders in the Sky】をバックにヘルホースに乗ったサム・エリオットのゴーストライダーとヘルバイクに乗ったニコラス・ケイジのゴーストライダーが並走するシーン。つーか、どうせだったら一緒に戦えよ。

ゴーストライダーが夜しか変身できない設定が日陰なら変身できる設定に変更されたり、魂がないから必殺技の【ペナンス・ステア(贖罪の目)】が効かなかったラスボスのブラックハートが1000人分の邪悪な魂を吸収したら必殺技が効くようになったり、ラストバトルは滅茶苦茶。何よりもカプコンの格闘ゲーム【マーヴル・スーパーヒーローズ】でブラックハートを知った私には人間の姿のままのブラックハートでは納得できませんでした。