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ビューティフル・ボーイの13のレビュー・感想・評価

ビューティフル・ボーイ(2018年製作の映画)
4.8
観ていてすごく苦しくて切なくて
観終わっても心臓がバクバクでそのまま
感想を述べるけど、まとまらなさ過ぎて長い。

ニックとデイヴが軸。
ニックはドラッグ漬けになり、
クリスタルメス依存になる。
"どんな父子よりも親しかったのに"
の父デイヴの言葉にやられた。。
それほど期待していたんだ。と思うが、
息子ニックからしたら、言葉の裏を呼んで、
"今の状態はダメだ"と言われてる気に
なってしまったんだと思う。
そんな気持ちをずっと抱いていたんだと。
複雑な気持ちが消えることはないよね。
気持ち良さで満たされたくなるよね。
次やったらやめる、を繰り返してはもう、
クスリが生活の一部になっていたんだろうな。

あと、やっぱり18歳と言えども若いからこそ、
丁度いいが分からなくなるだろうし、
日々感じる嫌悪をすぐ忘れたいと思っては、
手っ取り早いものに手を出したんだろうな。。
軽い気持ちでクスリに手を出し、
自らの身体に入れてしまうこと。
たった一瞬の快楽に全てを捧げてしまっては、
もう後戻りすることはできない。
断つ、にあたって時間を要するし、
やっていなかった頃の心身に、
完璧に戻ることはできないのだと思った。
ドラッグとかが、簡単に手に入る状態って本当に何とも言えない…ダメだと思う……難しい…
何においても依存してしまう可能性はあるからこそ、周りにあるものを軽んじることは良くないと思った。

音楽はクスリだと思ってる。
と言っていた友人がいた。
何も考えずに言っていた言葉だろうけれど、
この映画を観て、人は何かに依存しては、
苦しさを求めて、小さい幸せに満たされるために
欲に手を出しているのかなあとやはり思った。

楽観的に生きることはどうしても難しいし、
依存から放たれてもまた、
辛いことや苦しいことに直面することは
絶対あるから、依存って怖い。
だって、自分が満たされる瞬間を知ってるから。
そこへ行けばまた、楽になれるって
自分の中での確実な逃げ道があるから。
それしかないと思ってしまうから。。
負のループ、。

デイヴでもニックでもないし、
同じ境遇にいるわけでもないから、
憶測でしか述べられないけれど。
誰にでも起こりうることだし、
実際に起こっていることだし、他人行儀ではいられないよね。

デイヴの、ニックへの愛が素敵だった。
愛してると、口だけならなんとでも言える。
ニックがドラッグを"もうやめた" "ずっとやめてる"と言ったように。
だけど、デイヴは行動で愛を示していた。
クリスタルメス依存について心身を削って調べたり、病院に運ばれた時は、すぐさま飛行機で駆け付けたり。
自分の息子への愛が"すべて"だった。

どんな形であれ、家族は家族だし、
大切な人ということに変わりは無いね。。
そして、ドラッグダメ絶対……です。泣
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