もやし

The Witch/魔女のもやしのレビュー・感想・評価

The Witch/魔女(2018年製作の映画)
4.8
たぶん韓国映画オタクの8割は見てると言っても過言じゃない映画だよね。
でもなーんか見る気になれず。どうせ覚醒するまでタルいんだろ?ぐらいに思ってました。でもやっぱり面白かった笑

序盤で凶暴な犬従わせた集団と逃げる少女。まあここまではですよねーって感じでしたが、場面変わってジッパーで火つけてタバコ吹かしてる黒服イケメンダーク男、横には黒い車に乗ったちょっと偉い立場なんだろうなっていう中年女。「何であなた達っていつもこう無能なの?」「まあ、手強い相手だからな」「相手は子供よ?何とかしなさいよ」「あいつは怪物だぞ?」男睨みつける。「まあ、あの子は頭に爆弾抱えてるから放っておいても勝手に死ぬけどね」の流れであーこれすげえやつだと確信しました。


そして10年後。女子高生。親友と楽しくお話しながらバスを待つ。
この親友の魅力が彼女の覚醒までは全てを支配してる気がする。ミーハーで早口でよく喋ってでも主人公のことが大好きで。主人公は流行りにも疎いし無口めだし、一見全く合わない性格に見えてすごく和気あいあい。

結構主人公って背もスラっと高くて顔も整ってて結構魅力的なのよね。
両親、というか拾ってくれた夫婦は畜産業をやっていて、不況でジリ貧状態。
何とかそれを助けたくてその美貌を活かして一攫千金芸能オーディションに参加。
田舎臭いけどそれが逆に良かったのか、どんどん勝ち抜いていく。そして披露する手品という名の超能力。それで特集組もうとプロデューサーに言われるほど。

こんなことしたら組織に存在が割れるのに何でここまでだいそれたことを?!と思うけど、彼女はあまりに辛い経験に蓋をして記憶を消してしまっていたのだ。


そこからは怪しげな人間が周りを彷徨き始めるようになる。ある時は電車内でヤバ目の男に話しかけられたり、ある時は黒い車から黒服の人が沢山出てきて周りを囲まれたり。
親友がずっと助けてくれるのが胸熱すぎて。


超楽しかったのが若手黒服超能力者集団。たぶん超能力者の中でもエリートなんだろうな。そいつらが暗躍しまくる。

雰囲気は凄いんだけど、あれ? 意外と弱い?笑 ってなったのも含めて最高でした。

マトリックス初期みたいな感じ。驚異的な身体能力がありたまに相手の動きを操ることもできるが、銃も撃たれてから気付くレベルのものだし、頭撃ち抜かれたら即死する。逆に言えば頭さえ撃たれなければ何度でも蘇る。
兵士率いてる奴もあらかじめ兵士に伝えとけよ。頭を必ず撃ち抜いておけと。


エリート集団の中でもずば抜けて強いのが一人いて、ニヤニヤしたイケメン男。
子供時代の能力テストでいつも主人公の次に優秀だった。
一騎討ち。最高。


もうここら辺は別格すぎて…
割と軍隊相手でも勝てるんじゃないかレベル。


とっても楽しかったです。

でもこのストーリー自体があまりにも救いがなさすぎて… この先には絶望しか待ってない気がして…
なので続編は何だかあまり見たくないです…
完結編でもし救いができて終わったのであれば、そこから一気に見ようと思います。

親友と両親の愛だけが救いだった。
もやし

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