キリスト教的ホラーかな、と思って見始めたら、よくあるエスパーものだった。人体実験で生み出された超人が、闇の組織に追われたり、同様の能力をもつ追手と戦ったり、倫理観のズレまくった博士に復讐したり、、、なんの新しさもない。
しかし、演技力、映像表現、展開のテンポなどなどがすばらしく、最後までじっくり見た。
クライマックスの戦いのシーンは、残酷表現やばいけど、スピード感、演者の表情、攻撃のバリエーション、力のぶつかり合いをとらえる画角、などなどものすごく見応えがある。
主人公を演じたキムダミは新人とのことだけど、まぁ、このひとがほんとすばらしい。後半の、完全覚醒した（薬がキマリきった？ 本性をあらわした？）状態の目がよかった。生命力というか超能力というか、、、とにかくギラギラとチカラが満ち満ちた目。透き通って透明だけど、なんの感情も感じさせない、無機質な目。めちゃ怖い。
さて、続きものだと思ってなかったので、ラストは「え！！！？」だったが、当然見るよねー。
見終わって思ったのは、、、たまたまわたしが見てきた作品がハイクオリティだっただけかもだけど、韓国映画のレベルがすごい、ということ。いちばんは演技。わたしは日本のドラマが嫌いなので、ほぼ見ないから、最近はちがうのかもだけど、日本の俳優と呼ばれるひとたちの演技は生温くて見てられないと思うことが本当に多い。音楽もだけど、この文化レベルの低さ、危機感をもってしまう、、、。レベル云々じゃなくて、単純にわたしの好みか好みじゃないか、だけの問題かもだけど。もちろんすべてではないだろうけど、日本のは、人気を得るため、愛されるため、の受け取り手に媚びた作品が多い。モテ思想全開。作り手自らが信じる表現に挑戦しつづけなければ、良い作品”は生まれないんだろうなと、自戒を込めてここにメモする。
