映画武士道

探偵なふたり:リターンズの映画武士道のレビュー・感想・評価

探偵なふたり:リターンズ(2018年製作の映画)
3.5
前作は見てないんですけど、たまたま私の見ている配信サイトで2があったので視聴。
結構好きなクォン・サンウ主演の映画でーす!
やっぱクォン・サンウはいい演技しますね。
ちょっとイケメンなのに情けない男。でもやるときはやる!みたいなキャラを演じさせたら韓国一じゃないでしょうか。
今作でもばっちりハマっています!
結構面白かったです。

前作は見てないのでよくわからないのですが、主演のクォン・サンウは前作で事件解決の大活躍をしたという設定。市民賞をもらったみたいです。
その実績を元に経営していた漫画喫茶を売却。念願の探偵業に進出する!という2作目。
相方は ソン・ドンイル演じる伝説の刑事。(刑事は休職中で探偵をやってる。なんで伝説になったのか?は捜査能力が凄いというわけではなく関わった事件の関係者は大体死んでしまうという、死神と言われるコナン君属性だから。)

憧れの探偵業にようやくなれた!と喜ぶ主人公。憧れの探偵の中に日本のコナン君と金田一耕助が入っています。コナン君に至ってはフィギュアを事務所に飾っています。日本好きな設定ですね。
韓国でもコナン君はともかく、金田一耕助がそんな知名度があるなんて驚きました。
探偵事務所を開いたものの全然客が来ない!
でも探偵のプライドが許さない!と迷い猫探しや浮気調査の仕事は全部断る主人公。
(実際の探偵の仕事の多くは浮気調査らしいです。そもそも探偵ものの創作では事件捜査していますけど実際は一般人である探偵に捜査権もないですし事件捜査に一般人である探偵が関わるのを警察は嫌がりますからね。ただし一般人でも現行犯の逮捕は可能です。)

事件の依頼を求めて四方八方手を尽くしてようやくゲットした、電車に轢かれて不審な死に方をした人の遺族からの殺人事件の捜査依頼。
(警察はただの事故であると結論づけて捜査にしていない案件。かなり怪しい死に方をしているのですが殺人事件として扱ってもらえないんですね。怖いです。)

捜査を進めていく二人。調べを進めていくうちに調査依頼をされた人物周辺の人たちが何人も変死をしていることがわかってくる。
そしてその人たちは全員同じ孤児院出身。
その孤児院が怪しいと調査を進めるのですがなかなか事件の糸口がつかめません。
そこで登場してくるのが最初に変死した人物の携帯に、「周りの人間がどんどん殺されてるぞ。お前も注意しろ!」と警告していた同じ孤児院出身の人物。
その人物の場所を特定するために仲間に引き入れたのが元警察のサイバー隊出身(妻に盗聴器をしかけた変態プレイが発覚して懲戒免職)された男。
この人のキャラめっちゃ好き。いいキャラしてますよ!
最初はハリウッド映画によく出てくる機械オタクのサブキャラみたいな汚いかっこで汚い場所に住んでるんですけど意外にアクティブでオシャレ。
外に出る時はハーレーのような大型バイクで革ジャンとレイバンのようなグラサンをして移動。めっちゃかっこいいです。
主人公がこの人に病院で張り込みをさせるのですが看護婦さんたちにモテモテ。作中で一番モテています。
こんなモテる機械オタクキャラは初めて見ましたw

・主人公のクォンサンウ(推理オタク)。
・コナン君属性の伝説の老刑事
・めちゃかっこいい機械オタクキャラ

この三人のコンビで事件を追っていく感じです。
事件が明らかになっていく過程で、予想以上に凶悪な事件だということが
わかってきます。
お金のためにそこまでする?怖すぎです。
(詳しく書くとネタバレになるのでこれ以上は書けない)

「探偵はBARにいる」のようなコメディタッチなんですが、事件の凶悪さはこちらの方がだいぶ上ですね。
推理は難しい?くはないですので結構楽しいです。(凶悪な事件を見て楽しいって言うのも変ですけど)


あと個人的に好きだったのが刑事チームを率いる若いチーム長。
最初に出てきたときは主人公&先輩であるはずの刑事を明らかに見下した態度で邪魔者扱いだったのですが。終盤で大活躍。めちゃくちゃかっこいいです。ある意味理想の上司ですね。主人公たちが犯人たちに殺されそうになったとき、それでも署長が出動を渋る。(このとき警察側はまだ十分な証拠がなく令状がない状態だったので踏み込むのは捜査手続き的には問題あり)
そのときチーム長が「俺が責任を取る!だから今すぐ出動だ!」とかっこよく啖呵きるシーンは正直興奮しました。
ほんとかっこいい!あんな警察官いたらいいのに。(私の地元の警察は神奈川県警なので正直いいイメージはないです。)

コメディありアクションあり。そこそこの推理謎解き。キャラもかなり立ってる。そしてかなりの凶悪事件。
なかなかいい作品だと思います。

そして事件解決後のオチで大物の人物に紹介された事件が舞い込みます。
なんと報酬は1億!!(ウォンかな)
凄い!どんな事件なんだ?と色めき立つ主人公たち。その依頼人に会って話を聞いたとき出てきた案件は最初にプライドが許さないから嫌だと言っていた迷い猫探しだった・・・というオチ。
凶悪事件でいや~な気持ちで終わらせるのではなくこの笑いを入れて爽やかな気分で終わらせてくれるのも心憎い演出!
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