2020

麻薬王の2020のネタバレレビュー・内容・結末

麻薬王(2017年製作の映画)
2.9

このレビューはネタバレを含みます

実話をもとにした作品という事で、
日本を潰そう、みたいな思想でヒロポンを韓国で作って売りにきていたところは許せなかったけど、フィクションというか物語として観れば面白い作品だった。

ソンガンホは顔力が凄いし演技凄いしでやっぱ安定して作品世界に引き込むなぁ~。
全部を見たわけじゃないけど、ソンガンホ出演作今の、今のところ全部面白く思えるわ。
役者さんの力って凄いな。

主人公は結局、最後の方は何が目的だったんですかね。
もともとは生活を楽にしたいという思いだったのが、だんだんビッグになりたいというか、
欲が出てきて、途中から愛国心という名のもとに、名前を売って、人脈を広げ、昼間は国に貢献していく。
自分の闇の仕事を少しでも正当化したいという気持ちだったのかもしれませんね。
あくまで物語の中で描かれている事だけから判断したら、ですが。
とはいえ、やっぱり薬に手を出したらああなるんだなぁ…と。怖い怖い。
とはいえ、最終的に自分でもヒロポンを作れるようになっていたし、いろいろ能力は高い人ではあったんでしょうね。もとはと言えば金の凄腕の鑑定士だったわけだから、もっとまじめにやってればよかったのになぁ。
弟?裏切られていたけど、案外、家族愛というか情にもあつい男だったりしたし、そもそもは奥さん思いの人だった部分もあるし。
残念な人生だったなと。まぁ、この時代の韓国で生きぬく、経済的に成功するには、普通のルートでは無理だったんだろうなとも作中のセリフから感じた部分もあるし、色々混沌とした時代の闇を生きた人という事で、映画のもとになった人物の事についても調べてみたいなとは思いましたね。時代背景も含め。

それにしても、映画だからもう、ハードにいえば偽物の世界なわけだから、突っ込むのもやぼだと思うんだけど、最終的にヒロポンの精製所を自宅?の豪邸の中に作っていたけど(排気?を花畑にする仕組みにしていたり)ああいうものの工事をした時点でいろいろ業者を通じてバレると思うんだけど、業者も飼いならした人を雇って作らせたという事なのかなぁ。
そもそもで言えば養豚場の中で作っていたわけで、要はそれくらいのカモフラージュをしないとバレる可能性があるくらいヤバい事だと思うんだけど、そういう事が出来る施設を造れてしまうというのは謎だった。
結構個人的には重要な部分というか、わりと大事な部分かなとは思ったので、そこは気になったかな。
まだ超アナログ時代だし、いろいろお金の動きがバレにくい時代だったんだろうとは思うけど。
ギターケースのギターの下にヒロポンを隠して輸出して、それにお金が入って戻ってくる、みたいなザルな税関だったりもしたし。
とはいえ、大阪?から昔の知り合いが韓国に逃げてきた時に、速攻で「●●が韓国に逃げてきたらしい」みたいな噂が広まってるのってどういう事?みたいな謎もあったけど。
当時の闇社会のネットワーク、めちゃめちゃ凄いな、みたいな。


後、最後に追い詰めた検事さん?の正義感はどこからくるものなのか…
あれこそが真の愛国心というか。素晴らしいです。ああいう人だけで国を管理していただきたい。ノート、賄賂貰いまくりの人だらけでしたからね。
(何故、女性行員が働く紡績工場の奥の部屋で作戦会議をしていたのかよくわからなかったけど。自分が何かを見逃したのかなとは思いますが。あれ、主人公の経営している工場とかではないですもんね?)
ただ、あのノートだけで証拠になるのかよくわからなかったけど、、まぁ色々怪しかったんでしょう。
まぁそもそも、よくわからない表向きの貿易会社の社長があそこまでいろんな人脈を築き、表舞台でも活躍できるのもよくわからなかったりもしたけど。
(そういうもんなんでしょう、として観るしかないというか。確かにそっちの昼間の仕事を丁寧に語る必要もないとは思うけど。)


何気にみていて、あれ?と思って、調べたら先日観た韓国映画「工作」の北朝鮮側の交渉役トップの人が出ていて個人的にお~となった。

あと、パク大統領が暗殺された事に関しては、これも先日観たイビョンホンの「KCIA」で少し理解していたから、メタバースというとおかしい表現ですが、色々自体背景がつながっているというか、当時の韓国の雰囲気のようなものが、作品単独で見た時よりも理解しやすかったかなとは感じました。
し、日本の昭和も興味深いように、世界の国々に対しても、こういったちょっとだけ昔の時代を舞台にした作品ってなぜか興味を惹かれる部分があるなぁと改めて感じられた作品でした。



後で書く。
2020

2020