松井の天井直撃ホームラン

銃の松井の天井直撃ホームランのレビュー・感想・評価

(2018年製作の映画)
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↓のレビューは、以前のアカウントにて鑑賞直後に投稿したレビューになります。

☆☆☆★★

原作読了済み。簡単に。

私は戸惑っていた。私はこの作者の小説を読んだのは初めてだったのだが、私はこれ程までに読みづらい小説を読んだ事が無かったのだ。私は一体どうしてしまったなら、こんな小説になってしまうのか?を考えていた。とにかく私は、ここまで改行も為されない小説を読む苦行を味わった事が無かったのだ。だが、同時に。私はここまでの熱量の凄い小説もまた、読んだ事が無かったのだ。
(…と、少しだけ原作風に書いてみたものの。とても原作が持つ《トンデモなさ感》には及ばないとゆう…)

そんな原作は、絶えず「私は…」のフレーズが続いて行く一人称形式で語られて行く。
普段は無気力な若者が、或る日に本物の銃を手にした事から。自分の中に吹き溜まっていた《何か》に突き動かされて行く物語。
映像化では、その「私は…」が現代風に「俺は…」へと変化していた。

映画が始まって、画面が終始モノクロだったのは意外だったのですが。案外と悪くなく、ほとんど原作通りに進行して行く。
ただ、内容を知りながらの鑑賞の為に、まだついて行きやすかのですが。何分にも、淡々とした映像が続いて行くだけに。段々と落ち掛けてしまい…。

原作を読んでいた際に。1番面白く感じた刑事とのやり取り。
(本の帯に映画化と有り)出演者に、リリーフランキーの名前が有ったので。読んでいて、おそらくこの役はリリーだろうと思い。ここが1番の見所だな?と思っていたのに。不覚にもその場面で少しばかり落ちるΣ(-᷅_-᷄๑)
う〜ん残念無念!

そして最後の暴力場面。原作を読んでいても、熱量を感じる場面でしたが…なるほどね!その為のモノクロ。更には親子共演でニヤっとさせられた。

出演者では、主人公の村上虹郎が。これまで観て来たなかでは、1番良かったし。
広瀬アリスは。段々と、自身の中に有る資質の様なモノを確立しつつあるのが分かる。
ただ、それよりも。この作品に於いては。日南響子の裸体の眩しさに、思わずクラクラしてしまった印象が1番強く残る。

2018年11月18日 イオンシネマ市川妙典/スクリーン4