TSUTAYAでレンタル。
1864年に勃発した、
デンマークの第2次シュレースビヒ=ホルシュタイン戦争を背景に織り成される
2人の兄弟と幼馴染の1人の女性の物語です。
デンマークの田舎町で育った2人の仲の良い兄弟が秘密基地で遊んでいると、
そこへ1人の白いドレスを着た女の子が現れます。
照れ隠しか、2人は彼女に
「ここは俺たちの秘密基地だ!
女は来るな!」
と言い放ちます。
怯むこと無く彼女は、
「ここは貴方達の場所じゃないし、
私はここに来る!」
と負けずに言い返します。
そんな彼女の意外性に惹かれ、
2人は彼女を受け入れ仲良くなります。
彼女は2人に伯爵の御屋敷に忍び込むと言う冒険に誘います。
そこは見た事も無い様な無数の本が背の高い棚に所狭しと並べられていて、
2人はその素晴らしさに圧倒されます。
そこへその持ち主であり、屋敷の主人の伯爵が現れ、2人は泥棒と言う在らぬ疑いをかけられてしまいます…。
そんな鮮烈な出会いをした3人は、
子供から大人への大切な時を共に過ごし、
その想いは友情から愛情へと育まれて行きます。
そんな最中、戦争勃発の合図が…。
3人は変わらぬ愛と友情をキスと言う甘い形で確かめ合い、
兄弟は志願し、戦争へと旅立つのでした…。
前半はこんな感じに3人の友情や愛や、
家族との穏やかな時間などが描かれて、
後半は戦争模様が描かれている感じです。
どちらかと言うと、戦争部分よりドラマ部分が多目で、
人間模様をメインに描いた戦争映画と捉える方が良いのかも知れません。
元々はドラマで作られていたストーリーみたいで、
それを映画化した様な事を目にしました。
私はドラマは知らず、戦争映画と思ってレンタルをして来たので、
少し物足りなく感じてしまいましたが、
最初から愛情や人間模様を描いた戦争が背景の映画と思って観ればもっと感情移入が出来るのかも知れません。
映像はどこか文学風な、セピア色を含んだ様な風合いのある色遣いをしていて、
昔の映画の様な美しさも垣間見えました。
ラスト付近の戦争シーンは最近のアメリカ映画の様な派手さこそは有りませんが、
まるで合戦の様な壮観さや、
それなりの迫力も観て取れました。
途中何度か空を仰ぎひばりが囀るシーンが挿入され、
荒んだ戦争の中にも、
自由に空を羽ばたき美しい声で囀るひばりの姿が、
平和と自由を象徴している様に見えました。
ラストの切なさと、美しい風景は心に残るシーンの一つでした。