キモサベ

斬、のキモサベのレビュー・感想・評価

斬、(2018年製作の映画)
3.3
斬と書いて“ざん”・・・で、オープニング
『なぁんだ、木刀かよっ』 
続いて果し合いのシーン、こっちは本物(真剣)
監督、うまいですねぇ
時は江戸末期、村の侍杢之進(池松壮亮)
稽古(修行)に励むの心がけは立派ですが、恐らく“斬”、すなわち人など斬ったことはないのでしょう・・・と感じさせる、見事な幕開きでした

ここで脱線します 自分の私見です
日本の俳優さんが大成する条件に、時代劇が務まらないと・・・を挙げたいと思います すなわち“着物姿”が似合う(さまになる)です
その意味で池松壮亮と蒼井優は文句なしに合格かと
ついでに男優さんは、さらに軍服(・・・できれば海軍の)が似合わないとダメかなぁ
池松の軍服姿は、まだお目にかかれていません 楽しみです
・・・すみません、脱線して

本題です
そんな(木刀侍)杢之進にとって、京都での参戦(新選組を思わせます)の誘いは“渡りに船”・・・願ってもないチャンス到来っ!
でも、その前に村を救わねば・・・そう、居座るごろつきども、です

さて、このお話結局のところ、澤村のいう“公儀”のための刀(すなわち“人を斬る”)が、何のことはない単なる“村”のごたごたで終わってしまいますよね、多くの人の血が流されたにもかかわらず
自分だけでしょうか?「七人の侍」(1954年)がだぶってしまいました

すなわち「勝ったのは百姓たちだ」・・・です
おそらく、この作品の村人たちも“江戸”(国)のことより、これで安心してお米が獲れる、明日からは何事もなかったように“日常”が戻るのでしょうね

ただ、その先の塚本監督さんは何が言いたかったのでしょうか?
市助や澤村は犬死にだったのでしょうか?
杢之進はこの後どうなるのでしょうか?
そして同様に村娘のゆうは?
まだ、観終わったばかりなので、これは自分への“宿題”といたします

【あとの祭り】
劇場で観ていれば、そんなことなかったのかなぁと
動画配信でしたが、一部暗すぎて、それと妙に音がこもっちゃっていて、わからない場面がありました
もちろん“臨場感”あっての画と音ですから、決して映画が悪いわけではござんせん・・・でも暗かったぁ
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