過去の大切な美しき記憶は、自分が勝手に塗り替えていた最低の記憶だったという衝撃的な実話。
主人公の記憶の映像が、過去を探るたびに少しずつパーツが変化していき、夢のように美しい記憶が醜く変わっていく見せ方が素晴らしい。
自分の記憶は正しいと誰しもが考えるだろうが、過去を正しく把握して今それを振り返るならば実質は全く違うものだというのは、正直考えてもなかったことというか、まさに「真実と事実の違い」というか、捉え方次第で真実などいくらでも歪むという、青天の霹靂的作品だった。
非常に見ごたえのある作品なので、鑑賞は強くお勧めします。