原作のスティーブン・キングが、鬼才スタンリー・キューブリック監督の作ったそのシャイニングが原作とは(軸は変えずとも)別物だったために異論をとなえて、自らドラマ版を作った事は有名な話だが、
今作へのインタビューでキング氏がそのキューブリック版を認める発言をしていたのがなんだか嬉しかった。
何十年も経ってから、キューブリックのシャイニングにおける評価と多大なる影響によって その溝が埋まったのだなと。そして、今作がその機会になったのだと。
そして、そもそも続編を書かなかったキングがそれを書き、映画化された。
それだけで見る価値がある。
ストーリーは、シャイニングでのダニー坊やが トラウマを抱えた大人になった40年後の話。
アルコール中毒となったダニーの元に、少女アブラからメッセージが送られてくる。彼女もその特別な能力の持ち主だった。
彼女は児童連続殺害の現場を“目撃”しており、ダニーへと助けを求めてくる。
犯行を繰り返す“真の絆”と呼ばれる集団との対決…
そして舞台はあのホテルへと……
以下、今回は感想は箇条書きで。
・冒頭の撮影方法とあのオーバールックホテルの描写でヨダレが出そうになる。嬉ションレベル♡ フラッシュバック♡
・キューブリックのシャイニングの雰囲気。ずっとピリピリとした緊張感に溢れていた。アーティスティックな描写が多い名作であるが、今作はそれに対するオマージュやリピートが豊富過ぎて、ときめくったらない♡
・音楽で更にときめく‼ まじで鳥肌がたつ‼‼
・笑えるツッコミ所もありつつも、その後にかっこよかったり、突飛な演出だったり、真面目な描写がくるので(あ、ツッコミ所もしっかり真面目な描写ではあるのだけれどw)、緩急がしっかりしていて飽きない。
・わかりやすさとエンターテインメント性もあり、まさにキューブリックとキングの調合の中間って感じ。
・ホラーではないが、きちんとホラーの描写を組んでいるし、懐かしキャラのあれやあれで、またも嬉しい♡♡♡
・ダニー演じるユアン・マクレガーが最高‼ やさぐれユアンの姿はまるでトレスポの別世界バージョンのようで、トイレゲロ吐きシーンだけでテンション上がりまくっちゃうっw 猟人日記のダークなユアンや、オビワンな師匠ユアンやら、プーでの父親像など、様々なユアンが見れて素晴らしかった‼ 興奮してしまったが、この映画の大きなポイントだと思う。病みと、根本的にある優しさが今作に非常にマッチしていて、他の俳優では薄っぺらくなると思う‼ ベストチョイス過ぎる。
・少女アブラ役のカイリー・カランと、ローズ・ザ・ハット役のレベッカ・ファーガソンも素晴らしくて‼‼ちょっとクセのある役なのに、とても新人とは思えないカイリーちゃんの上手さと可愛らしさ‼ レベッカさんの美貌と妖艶さ‼好きっ♡彼女の魅力によって、この映画が成り立ってる部分もかなり大きい‼
・個人的に、“真の絆”のメンバーのネーミングセンスも存在も笑いのツボ。家で見てたら声だして爆笑してたw ・というか、書いてて思い出したけど、2回目を家で見たら、お腹抱えてゲラゲラ笑ってしまうシーンがいっぱいだと思う♡(あくまで個人談w)
・唯一のダメな点。あの人のシーン。彼はやっぱり神だったな…… そこんとこ、どうにかならんもんだったのかなぁ…… ダメダメ過ぎてダメな笑い(笑)・あと、真の絆って、結局なんなん??(笑)
私的総括。｢シャイニング｣の世界観とは別物だし、正直な所、見終わった時に不可思議な気持ちにはなったよ。前作大好きなもので…でも、前述したようにキューブリックとキングとの意味は深く、意味のある作品‼かつ、上質なB級作品(あくまで私の意見です)で、爆笑の楽しさがあった♡←これ、かなり褒め言葉♡
