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海獣の子供のEpiのレビュー・感想・評価

海獣の子供(2018年製作の映画)
4.5
恐るべき作品。
五十嵐大介さんの原作も傑作だったが、渡辺歩監督とスタジオ4℃が5年の歳月をかけて作り出しただけのことはある。

中学生が夏休みに出会った子供たち。
そこから始まる、海、いのち、光、言葉、音楽、詩。
なんと芳醇で深くて、
思弁的で豊かな作品か。

描かれる描線の細かさや、画面の膨大な情報量に圧倒されながら、感覚として浸る快楽。

久石さんの音楽、米津玄師のエンディングそれぞれが絶妙で、大きな劇場だからこそ、得られる没入感もあり…そう、水の中に潜り、泳ぎ、流れる感覚を確かに感じられた。

2001年宇宙の旅や、高畑さんのかぐや姫の物語、そのぐらいの深みがじゅうぶんにある。

いまの日本でこれほどの作品が作れるというのは、救いだ。

変形の大判のパンフレットがまた素晴らしい。

たぶん、何度も見返すことになる。
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