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15年後のラブソングのslvのレビュー・感想・評価

15年後のラブソング(2018年製作の映画)
3.8
イーサン・ホーク目当てに楽しみにしていた作品。

ニック・ホーンビィ原作ということで、音楽愛とオタク愛(?)にも満ちた、大人になりきれない大人たちの、ロマンチックでチャーミングなラブストーリー。
とても好みな作品でした。

90年代に活動し、ある時突然表舞台から姿を消した伝説のロック・シンガー、タッカー・クロウを演じるイーサン・ホーク。
少々むさ苦しい風貌になりつつあるけど(笑)、やはりまだまだ格好いい。
かつて人気だった頃のタッカー・クロウの写真はどれも若かりしイーサン・ホークが本当に美しくて、まさに『伝説のロックシンガー』と呼ぶにふさわしいルックスで素敵。
実際に歌声を披露するシーンもあるけど、イーサンは歌もなかなかでさすがだ。

そんな伝説のアーティスト、タッカー・クロウに心酔し「世界一のタッカー・クロウ専門家」なんて自称する熱狂的ファンのダンカンと、その恋人のアニーのやり取りは、スターやアーティストに熱狂したことがある人ならどちらの気持ちにも共感出来るようなあるあるが満載で微笑ましい。

自分の好きなものをつい人に押し付けてしまうエゴとか、自分の好きなものを批判されるとムキになっちゃったりとか…うん、わかる、わかるよ…。

だから、好きすぎて崇拝し、端からみたら痛い言動をしてしまうダンカンの気持ちに共感しながらも、アニーの鋭い言葉がグサリと刺さるのは、自分もダンカン的な部分があるからで、痛いとこ突かれた気分にもなって苦笑い。。

そして、ひょんなことからアニーとタッカーが繋がって、メールでやり取りしながら次第に心を近づけていく展開がロマンチックでチャーミングでとても良い。

さらに、タッカーの息子役があの『マリッジ・ストーリー』の子役アジー・ロバートソン君で、この子がまた大人たちの間でキュートな魅力を振りまいているのも可愛かった!

イギリスの港町サンドクリフの風景も素敵だったし、劇中で使われる音楽はどれも良かった。
特にエンドロールの最後にも流れた『ジュリエット』は本当にメロディーも美しく名曲だと思ったな。。

ちなみにこれ、監督のジェシー・ペレッツってレモンヘッズの初代ベーシストなんですね!?
レモンヘッズ、好きだったよ、懐かしい!
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