セガール幹事長代理

岬の兄妹のセガール幹事長代理のレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
2.0
貧乏すぎて妹の売春代で生活する兄妹の話。

普段から他人の不幸を強く願いながら生きている身としては、さぞ好物なジャンルの作品なのでしょうと期待に胸を膨らませて鑑賞を始めたが、途中から飽きてしまった。

まず、この手の映画を支持する一定の層に対し、「いや、生活保護申請しろよ」とコメントするのはナンセンスであって、「そもそも制度を知らない人のことを考えていない」と鬼の首を取ったかのように反論されるのは目に見えています。
しかし私は優しいので「てめえのスマホはティックトックやる為にしか使えないんか」とは言い返さない。映画じゃポケベルだったけど。

世界のスマートフォン普及率は8割を超えていると聞きます。極端なことを言うと、やろうと思えば世界の64億人とコミュニケーションをとれるシステムが構築されている世界に、私たちは生きているのです。
つまり、アホな人間は64億人にアホだとバレるリスクを背負っていることになります。
若い子はピンとこないかもしれんが、ウィルコム買って、好きな子から電話番号もらえて、いざ電話をかけたら通話中で、こんな夜遅く誰と楽しくお喋りしとるんじゃと、やきもきした、あの時代、あの自分、あのガラケーに戻りたいと、私のようなおじさんは思ってしまうわけなのです。

んなことはどうでもいい。

なんでこんなに映画がサムいのか真面目に考えたのだが、結局、「自閉症の何もわかってない女の子にチンコだセックスだいわせてタブーっぽい空気を出す製作者側の意図が垣間見えるから」というのに落ち着いた。
自分が中学の頃、キモオタが百万ダラーの笑顔でアルカイダの首切り動画見ながら、キモオタ仲間とワイワイしてたの思い出した。まあ俺なんですけど。
タブーと言うのは名作を作る重要なエッセンスとなることに異論はありませんが、さじ加減を間違えると痛い世間知らずを量産する危険な調味料になるのです。
この映画はいい例でしょう。
お前にだけは言われたくねえわとは言わないでください。傷つきますので。

あとこの女に売春1万円って高くない?っていう人もズレてる。
1万円切るとかえって不安になるのが男って生き物なのを理解してない。だからアンジャ渡部の1万円は金額的に妥当っちゃ妥当なのかもしれんね。