モンティニーの狼男爵

岬の兄妹のモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

岬の兄妹(2018年製作の映画)
4.8
フィルマークス試写で鑑賞。

これ程けたたましい邦画は初めてだった。
音としてではなく感情のしっちゃかめっちゃか具合がえぐい。セメントブロックで殴られたのかもしれない。

足が悪いを理由(いいわけ)にしたクソ野郎な兄が、生活費のためにと知的障害の妹を売春斡旋する胸糞悪い題材ではあった。

実質、ラストの30分くらいまでこんな映画公開してええんか。。とモヤモヤしてたが「しゃらくせぇ!同じ人間じゃねぇか!!」という感じがしてきて見方変わった。

登場人物のキャラがとても人間的で、何より妹役を演じた和田光沙さんが半端じゃない、時折魅せる表情が半端じゃない。
監督さんはポン・ジュノ(『母なる証明』)や山下淳弘『マイバックページ』)の助監督を長い間務めた片山慎三さん、一年以上かけた季節撮りに完全私費で製作されたそうで、すごい熱意と覚悟だなと。

ラストシーンはたまらん、GIFで欲しい。

コンプライアンスでガチガチに縛られてる今、この映画が、絶賛されて全国公開が決まったこと。
控えめに言って『挑発』であり、大袈裟に言って『革命』的なこの映画がこれから燃え上がるのか燻るのか、、応援してます!