Jude

この世界の(さらにいくつもの)片隅にのJudeのレビュー・感想・評価

4.5
前作で、もうちょっと掘り下げてほしかったなあという印象の周作さん関係のシーンが追加され
原作から取捨選択されていた、私にとっても大事なところが埋められました
まあでも、どっちがよいかというものではなかったです

一番印象に残ったのは
リンさんの
この世界に居場所はそうそうのうならん
って言葉
実際に言葉で聞くと、胸の中に風が吹いたようにはっとして、ああそうかぁとじわじわしたけど
その後簡単に失われた現実に、無情な思いでいっぱいになった
戦争のせいでも、そうでなくても

後は、涙が溢れるのは前作と全く同じ場所

オープニングの悲しくてやりきれない
はるみさん。
心の中の広島のスケッチ。そこに径子とはるみさんが
最後のお兄ちゃんがワニのお嫁さんといるところ(やさしい気持ちでいっぱいになる)
落ちたおにぎりを女の子がお母さんと思って差し出し、やさしくありがとうっていうところ
エンドロールの最後、幼いすずとリンの楽しそうな後ろ姿

何回でも思う
私たちの今は、日々を生き抜いてきた人々に繋いでもらったもので
どんな時代でも、境遇でも、大事な日々を積み重ねて生きていくんだ
Jude

Jude