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mid90s ミッドナインティーズのtjrのレビュー・感想・評価

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コメディ俳優ジョナ・ヒルの初監督作。
自分で脚本も書いてるという秀才っぷり。

4:3のスタンダードサイズ、16mmフィルムで雰囲気抜群。
じゃあ中身はどうなのかというと、クールなワルに憧れる少年の冒険譚として出色の出来。
「ロード・オブ・ドッグタウン」などのスケート映画の名作、そして数々のスケーターを題材としたドキュメンタリーを彷彿とさせるクールさと閉塞感はそのままに、90sのファッションと音楽が華麗に彩る。
たった89分の中で、登場人物皆がそれぞれ抱える人生の闇をしっかりと描いているのも素晴らしい。
ハメを外しがちなクルーの中で、芯を持ちクールなレイがとにかく格好良く、若かりし頃に誰もが持った強烈な憧れの具現化として完璧だった。

目立たないながらも編集も地味に素晴らしく、特に事故前のフラッシュする顔と、エンディングのムービーは最高。
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