爆裂BOX

グースバンプス 呪われたハロウィーンの爆裂BOXのレビュー・感想・評価

3.7
アメリカで大人気の児童ホラー小説シリーズ「グースバンプス」の映画版第二弾。前回は「未体験ゾーン」で劇場公開されてましたが、今作はDVDスルーになってます。
ハロウィーンシーズン真っただ中のある田舎町で、ソニーとサムのコンビは古い屋敷で箱に収められていた腹話術人形と一冊の本を見つけて持ち帰る。しかし、その屋敷はホラー作家R.L.スタインが以前住んでいた屋敷で、腹話術人形スラッピーは自分の意志を持って動く人形だった。スラッピーは家族を作るために町中の飾り付けられたモンスター達に呪文で命を吹き込み町は大混乱に。この事態を収拾する為、そしてスラッピーに攫われた母親を取り戻す為、ソニーの姉サラは二人とともにモンスターに立ち向かうというストーリーになっています。
一応、登場人物がネットで前作の事件に軽く触れますが、前作とはっきりしたつながりは無いので今作から見てもまあ大丈夫っちゃあ大丈夫かな。
前作でも大暴れした邪悪な腹話術人形スラッピーが今回も大暴れします。今回は以前スタインが住んでいた屋敷に隠し部屋に隠されていた箱の中にあった、初期に書いた本に登場するスラッピーっぽいから前作とは別の人形なのかな?前半はスラッピーを見つけて持ち帰ったソニーとサム、そして姉のサラを「家族」としたスラッピーが、ソニーとサムをいじめるいじめっ子や浮気してるクズ彼氏に天誅くらわしていきますが(ズボン下しの天丼笑った)、やがて暴走してハロウィンの飾り付けの人形達に呪文で命を与えて町中に大混乱を引き起こしていきます。子供二人がスラッピーを見つけて持ち帰り、一緒に箱にあった紙に書いてあった呪文を唱えて命を持つ所や最初は皿や母親の前では只の人形のふりする所等原作になった「わらう腹話術人形」の要素取り入れてて最近原作読んだんでニヤリとしました。
前作では本の中から雪男や狼男、ゾンビなど様々なモンスター出てきましたが、今回はハロウィンマスクや飾り付けの人形、小物類にスラッピーが命を吹き込んで暴れまわります。マスクから体生えてくる所は面白かった。魔女や首の切り口から炎吹き出すヘッドレス・ホースマン、カボチャ頭の案山子に風船巨大グモなど今作でも多種多様なモンスターが登場します。雪男や狼男も登場するけど顔見せ程度で登場シーン本当に少しだけでした。種マシンガン連射してくるカボチャ軍曹と、最初小っちゃいけれどくっついて大きくなって飛び掛かったり包み込んでくるクマグミが可愛らしくて好きですね。
後半の町中にモンスター達が溢れかえって人々が逃げ回って大混乱になっていく様はワチャワチャしたお祭り騒ぎ感が楽しいですね。ハロウィーンの仮装してモンスターに紛れ込み移動する所は「ショーン・オブ・ザ・デッド」っぽかったな。
主人公サラを「ジュマンジ ネクストレベル」や「アナベル 死霊博物館」のマディソン・イズマンが演じていてキュートで可愛らしい。弟ソニーを「IT」のジェレミー・レイ・テイラーが演じてていい味出してます。ハロウィンの飾り付けに力注いでて「グースバンプス」の大ファンの愉快な隣人をケン・チョンが演じてます。母親の妙に能天気な感じも面白かったです。
今回はスタイン出てこないと思いきや、後半になって登場します。今回は活躍しませんが。ジャック・ブラックはノンクレジットでしたが友情出演という感じかな?
サムが大学入学の課題のエッセイ執筆に悩んでいる設定あるので、前作のようにラスト執筆して終わらせるかと思ったらそうじゃなかったので、解決のカタルシスは前作の方が上かな。町から出る事ばかり考えてたサムが今回の騒動を通して今まで目を向けなかった今ある日常の中の幸せに目を向けていくいくオチは王道な感じで悪くないですね。
ラストはスタインが吸い込まれて露骨に続編狙いのオチでしたが、現時点で三作目作られてないのでポシャっちゃったのか。
娯楽度高い前作と比べると面白さは平凡な所ありますが、こちらも十分には楽しめる作品ではあると思います。