モンティニーの狼男爵

ROMA/ローマのモンティニーの狼男爵のレビュー・感想・評価

ROMA/ローマ(2018年製作の映画)
4.2
新年の達成目標であったNetflix加入!べつにしたらよろしいやん(・ω・)と言われればその通り!満を持して、ヴェネチア映画祭最高賞である金獅子を獲得、米ニューヨーク・タイムズ紙で2018年No.1に据えられたで話題の本作を鑑賞!やっほい!!

特徴、モノクロ、カメラワーク、短調。

色彩を無くしたのは、1970年代が舞台やから?それとも「感情」を豊かに写すため?後者ならえげつない英断と自信と実力。ここで言う「感情」とは、キャストのみならずこの映画が持ってる本質としての「感情」と言って差し支えない。なぜモノクロなのにここまで美しく描けるのか。静謐。
音を無くした作曲家、瞬きしか出来ない小説家、自閉症の詩人。彼等が生み出すようなある種、犠牲的であるが故の深さ、色を持たない名画の様な印象。

序盤のシーンで既に思ったけど、映像の奥行がすごく、不思議。人間の目ではどうしてもピントが合わないであろう距離感を、カメラ越しだとこのように知覚するのかという衝撃。監督さん、『ゼロ・グラビティ』やハリポタの『アズカバンの囚人』の方らしいけど、どういう技法www全然質感ちゃいますやんwwwと爆笑(実際は笑ってません)

物語の起伏は無しに等しい。。ただただ一組の家族のその瞬間を切り取ったような。きっとどこかにいて、人知れず涙しながら生きてた、もしくは生きてる人達。個人的に好きな『スリングブレイド』『Fúsi/Virgin moutain』(邦題嫌いなんで原題でm(_ _)m)を彷彿とされてとても良かった。
静謐でありながら言葉にならない叫びがそこにあって、アート性がありながら心の底で共感してしまう、そんな作品。

映画館で見たいなぁぁあ!