このレビューはネタバレを含みます
この映画で一番印象的だったシーンは父親がガレージギリギリの大きい車で入って来るカーステのアップシーンとクラシック音楽の爆音。灰皿の膨大なタバコ。なかなか父親の顔が映らない。普通とっくに登場人物の顔が映るのになかなか映らず。この映画は登場人物を直ぐ映さないってのが多い。病院での遠ーくから映してどこに登場人物が居るのか解らない撮し方とかも変わってるなあと思いながらいいなあこういうのって思った。
空を長く映したり、広いグランドでの武道の練習長く映したり、クレオの彼の裸の武道を延々撮ったり、カメラワークがとても面白い。
あと生活音、街の音、家事の音、飛行機の音、臨場感がとても有って自分もそこに居るかの様な気になった。
ワンシーン、ワンシーンがとても綺麗。
可愛い子供達が4人も居るのにお父さん浮気とか、はあー？だし、犬そんなにうんちする？とか、思った。うんちはよく登場。
出産の病院で、死産で赤ちゃん登場するんだけど、本物っぽくてビックリした。とても悲しいシーン。
波で溺れかかる子供達を助けるクレオ、助け出した後に言うクレオの台詞は、生と死のギリギリで自分も死ぬかも知れない体験をした後にやっと言えた本音だったんだなと思えた。
旦那に捨てられた奥様、父親に捨てられた子供達、彼氏に捨てられたクレオ、砂浜でみんなで抱き合うシーンはみんなが心から繋がった瞬間。
自然な演技や映像が心地良かった。
長回しに白黒、これに似てるなあと思ったのが「立ち去った女」
