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冬時間のパリのMovingMoviesのレビュー・感想・評価

冬時間のパリ(2018年製作の映画)
3.0
【成熟】
宣伝にあった迷える大人の映画ではなく、むしろ図太い成熟した大人の映画だったと思う。
映画のなかのフランスは本当に成熟していると感じる。会社の同僚が会社を去るのを知っていて、黙ってプレゼントを置いておく。夫が浮気していた相手と自分が会うことになっても、小さい嫌味一つくらいであとは楽しく談笑する。大人なのだ。
ヴァルダの『幸福』でもそうだったが、正直に浮気を告白することを男がなにか誇らしげなのは何なのだろう。
政治と電子書籍の議論は私にはどちらもくどすぎた。
俳優たちの素晴らしい演技がなんとか作品を救おうとしているように見えました。